利上げ後の円相場
昨日日銀による0.25%利上げが決定され短期誘導金利は0.50%となった。
以前から日本の金利が上がったとしても他国との金利差は依然として大きく、短期的な円高局面はあるものの基調としての円安に変更は無いという市場の論調が多かった。
しかし金利水準が問題ではなく、日銀主導による金利正常化を推し進めることが大切であり、日銀=円の信任につながるものと思っていたが、12月、1月の据え置きで、市場の通貨としての信任に疑問符がついているかのような値動きを昨日見せている。
昨日は120円台前半にてオープン、その後投信の設定など仲値での(外貨)不足であったことから、ドル円は120.50を突破、軽いストップを付けていたところにTVでの日銀政策決定会合中に利上げを提案と報道があったことから、ドル円は119.80近辺まで下げている。
その後実際に利上げの発表を行った後は急激なドルの買い戻しにつながり、再度120円台中盤、北米市場で121円台に載せる動きとなっている。
相場格言としてBuy the rumor Sell the factと言うのがあるが、短期的にも中期的にもまさに格言どおりの値動きとなっている。
自分の国のことなのであまり悪く言いたくはないが、NHKに対するリークや訳の判らない政治家の圧力は少なくともやめるべきと思えるがどうであろう。
今後の相場展開としてドル円は121円台を回復したことで、再度122円を目指す動きが強くなりそうである。
来週は122円を目前としたレベルでのもみ合いとなるではないだろうか。
ドル円は1/29の122.20、2/12の122.05でダブルトップを作ったと思い、118円台前半の目標値を掲げていたが、結局は日足の雲に跳ね返された格好となり、再度高値を追う展開となりやすくなっている。
相場格言的には3回目には売り向かえというのがあり、122.00近辺での売り圧力はかなり強くなるものと思われるが、どうも最近の相場は教科書的な値動きの裏をかく圧力が強く、122.00もあっさりと越えてくる可能性もかなり高いように思える。
教科書を信じるか、信じないかは判断の分かれるところだが最近の傾向は教科書的な値動きに分が悪いように見えることは確かである。(見方が悪い?)
相場としては日足の雲が来週にかけて切り上げていることから、また中期的に考えても夏場の参院選に向けて自民党のリーダーシップが問われている来週にかけて120.60近辺が底堅くなりそうであり、目先は押し目買いスタンスとなりそうだ。
今、自民大敗といったイメージがつきやすく、日本の政治的指導力の低下に円売りが入りやすい展開を考えやすい。
資源国通貨(豪ドル円、ランド円)
昨日のRBAのタカ派的な発言や日銀の利上げ後の円安と重なって豪ドル円、カナダ円などが昨日急騰を見せている。
背景には原油が60ドル前後で推移、金価格が680ドルと再度上昇傾向を見せていることがあるが、日本円での調達、高金利通貨での運用と言う円キャリートレードに再度人気が集まっているのかもしれない。
報道等では円キャリートレードがこの円安の背景といった論調が多く、今の状態が続けば今後も円キャリートレードの積みあがりが増える可能性が高いと言え、その分だけ高値掴みの危険性も高いと言えるが、前述のように円売り基調はここ当面続く可能性が出ていることから、豪ドル円、カナダ円などに買い余地が高まっているのかも知れない。
ランド円も17円台に載せてきており、貴金属との連動性(南アフリカは金の産出量が多い)を考えると面白いのかもしれないが、週足の雲は17.00から17.60程度にあり、この雲を抜けてから本格的な参入としたいところだ。
欧州通貨の上抜け
2月中旬のドル売りステージでユーロドルは1.30を挟んだレンジ取引から1.32台を挟んでの取引にレンジを変えている。
また本日は1.33台まで上げており、昨年12月の高値である1.3365に迫るところまで来ている。
昨年12月の高値は2005年の1.1660からの抵抗線に対する平行線とちょうどぶつかる格好で止まっており、1.16からの抵抗線をもう一度試すような調整的なユーロ売り(1.30台)を期待していたが、米国の景気後退局面入りといわれる中、欧州の景気拡大が順調に続いており、また金融政策も米国は中立化に転換したところに、欧州は引き締め(利上げ)を継続している。
昨晩はスイスが利上げを行ったが、その後の声明でも依然として強気な発言が聞かれユーロに準じて再度利上げを行うものといわれている。
ユーロドルに関しても先週、今週と依然として金利は極めて緩和的といった発言が各国から聞かれることから、夏場以降と言われていた再利上げも夏場前に行われるのではないかとの思惑も出ている。
米国の景気後退シナリオの台頭と共に欧州経済の堅調さがユーロドルを底堅く推移させる結果となっており、本日は朝方から1.3300にあったストップロスを引っ掛け、1.33台前半での値動きとなっている。
先週までは米ドルを売り込んで円を買い戻すといったポジションをクローズする方向で動いていたが、株式市場と為替市場の連動性が薄まったことで、為替市場では本来の米ドルを持つリスクを考えてのドルを売り込む投機的な動きとなりつつある。
気になるところは東京時間の朝方からユーロを買い上げ、目先のストップロスをつけたことであり、東京時間でつけた流れと逆な動きを見せることが多いユーロドルということを考えると、このまま素直に1.3360を試す動きとはならない可能性もある。
しかし素直に考えると当然のごとく1.3360を越えようとする動きが強くなり、来週には1.34台を見せる可能性が高まっていると思われる。
この1.3360を越えてくると04年の1.3670、次がユーロ導入前の95年の1.4263(ドイツマルクからの計算値)となっており、市場はユーロの長期的なバイイングクライマックスに入るのかもしれない。